そのまま座り空見上ぐ まどか楽歩
投句された中より、きらりと光る佳句を紹介して参ります。
つまずいてしまったら
そのまま座り空見上ぐ
二行に分けるライトハイクの特徴として、俳句でいう「切れ」が分かりやすいことがあります。もちろん、一行目で切れます。中には、一行の最中で切れる言葉もあり得ないわけではありませんが、基本的には一行目で切れます。ライトハイクのメリットはこの「切れ」を意識することなく、自然にできることです。
「切れ」には、「間(ま)」を生み出す力があります。間(ま)とは、英語で言うとブランクですが、スペースとも言いますね。そうです。SPACE(宇宙)なのです。
長谷川櫂さんも「間」の重要性を説いておられますが、俳句という短い詩の中には、宇宙のごとく無限の世界が広がっているのです。
つまずいてしまったら
ここから先は、十人十色。無限の世界です。
さあ、あなたなら、どうする。
今回のお題をいただいた時、壁に当たった時にどう明るく乗り越えるか。そんな人生訓のような言葉が集まるのではないかと期待しました。
早速届いた、胸を打つ、結び言葉がこのまどか楽歩さんの「そのまま座り空見上ぐ」です。
つまずいてしまったら・・・ここに結ばれた言葉によって、スペース(宇宙)から声が聞こえてきました。
どんまい。どんまい。