投句された中より、きらりと光る佳句を紹介して参ります。
Like the second lap of a Ferriswheel みよめ
お題の上の句と並べます。
The second time the newlyweds are married
Like the second lap of a Ferriswheel
2ヶ月連続で、みよめさんの句をご紹介となりました。続かないように別の方の句をとも思いましたが、こちらをどうしてもご紹介したくて今月も採らせてもらいました。
ライトハイクは「二行詩」です。
自由詩です。
ただ、同一言語で二行を結ぶ場合、「語数」を揃えるというルールを設けています。
日本語だと文字数、アルファベット系だと単語数揃えです。
この「語数を揃える」というルールは、言葉を吟味するという効果があり、日本語以外でも俳句が持つ「575の器に入れる」という感覚を味わえるものだと考えています。
ただし、本来、ライトハイクは自由詩ですから、
文字数、単語数関係なく、シンプルに「1フレーズに1フレーズを結ぶ」詩型でありたいと考えています。
みよめさんも、語数揃えのルールに則り、上の句(英語版)が【7単語】でしたから、英語の下の句として【7単語】のフレーズを投句してくださいました。
こちら、本来の日本語題である「新婚も二度目になると」にそのまま英語で結んでもいい。いや、むしろ、それがライトハイクの目指すところになります。
新婚も二度目になると
Like the second lap of a Ferriswheel
ちなみに、こちらの下の句を日本語に訳すと(その場合、同一言語、語数揃えルールを意識して・・・)
新婚も二度目になると
観覧車の二周目のよう
となります。日本語訳にしても、変わらず良い詩ですね。
ここにライトハイクが考える、大事なことがあります。
日本だけではなく、世界には、それぞれの言語で表現する「詩」があります。
それらは、押韻や、ソネット形式のような、それぞれの「ルール」があります。
そのルールは、長い年月を経て確立されたもので、その言語にとって詩を表現するのに最良の形であると思います。そのルールに則って詩作することは、伝統を受け継ぐ大事なことです。
ただ、詩型と詩趣(ポエジー)を秤に載せた場合、私は「詩趣(ポエジー)」の方が重くなけらばならないと考えています。それは、詩とは本来、自由なものであると信じているからです。
詩が歌詞の場合は、少し異なります。詩趣よりも「音感」が大事な場合がありますから、「意味はよく分からないけれど、耳心地よいフレーズ」が優先されることはあります。もちろん、詩趣もあり、音もよい言葉に越したことはありません。ただ、それを見出すことは、奇跡を起こすように難しいことです。
話を戻します。
世界がNETで繋がっている現代。スマホがあれば、瞬時に母国語に変換して意味が分かる現代。このような時代を迎えた今だからこそ、世界共通の世界詩、新たな詩の形が生まれてもいいと考えました。形は整ってなくても、中身の美しさを求めたい。
それが、ライトハイクです。
新婚も二度目になると
Like the second lap of a Ferriswheel
ああ、なんて詩趣に溢れている、美しい二行詩でしょう。